
《子猫がより楽しむ遊ばせ方のコツ4》
猫遊びキーワード = 『上よりも下からの動き』
よく猫じゃらしを猫の頭の上から振ったりする人がいますが、あまり良いとは言えません。
好奇心旺盛な猫はそれでも遊びますが、猫の本能を刺激するという意味からみれば、「上からの動き」よりも「下からの動き」で誘うべきなのです。
(ただし、小鳥の場合は別)
猫じゃらしは動物の姿をしていません、ですが、動物の毛のようなもので出来ていて、動くので猫は捕らえたくなるのです。
そうすると猫じゃらしでも猫の目線に従って「ネズミがちょろちょろしているように」地面を動いた方が捕食の本能を刺激します。
もし、猫の頭の上で猫じゃらしを使う場合は、小鳥を意識して使うといいです。
そうでない場合は、地面を這うように勢いよく(蛇行しながら)猫じゃらしを猫から逃げるように動かすと、猫はネズミを追っかけるようにして必死に走ってきます。
捕まえようとツメや牙を向けてきます。
(その行動はドタバタしたもので笑えます)
猫は本能的に頭の上から来るものを怖がります。
猫の捕食する地上の生き物は猫の目線より低い位置にいます。
ですから、猫の目線の下で動くほうが“狩りっぽい”のです。
《子猫がより楽しむ遊ばせ方のコツ5》
猫遊びキーワード = 『猫が隠れる場所を用意する』
猫が好む場所は、「高いところ」と「狭いところ」です。
飼い主が猫じゃらしやおもちゃを隠したりするだけでなく、じゃれながら猫が隠れる場所を作ってあげることも猫の遊びには重要です。
猫は狭いところに逃げたり、狭いところから突然ダッシュしてきたりします。
1つか、2つ、隠れる場所を利用することで猫はさらに喜びます。
それと猫の運動は短距離走者のようなもので、長時間持続しません。
ドタバタ走り回ったり、激しく動いたりした後は、必ずブレイク(休憩)します。
「遊ぶ→休む→遊ぶ→休む」ということを繰り返します。
そのときに、隠れる場所があると猫はそこで休憩に入ります。
狭い場所に隠れることで身の安全をはかるのは野生時代の名残です。
また、「隠れる」こと自体が子猫にとっては「面白い」のです。
人間で言えば「秘密基地」を見つけて遊ぶ楽しみでしょうか?
「隠れる場所」は、それ用に作成してもいいし、ちょっとしたことで“すき間”ができれば、子猫はそこに隠れます。
我が家のハッピーは、「壁に立てかけた枕のすき間」「壁とソファーのすき間」「カラーボックスのすき間」などに勝手に入って喜んでいます。
(ハッピーです)
この「隠れる場所」があることは意外に大切です。
猫は狩りをするときに獲物から身を隠してそっと近づいて襲います。
つまり、猫は獲物を捕らえる直前に「身を隠す」のです。
ですから、隠れた場所に入るという事は、次に「獲物、ターゲットオン状態」なのです。
(子猫の場合、単なる楽しみであることも多いです)
隠れた場所から勢いよく飛び出して獲物(猫じゃらしなど)を襲います。
ただ、猫じゃらしをパタパタ振って遊ぶよりもこういう時の方が猫は目の色を変えるので、面白いですよ!
《子猫がより楽しむ遊ばせ方のコツ6》
猫遊びキーワード = 『ときには猫に攻撃をしかける』
疲れたり、飽きたりしてくると、おもちゃに食いつかなくなります。
そんなときは、猫じゃらしなどで猫に攻撃を仕掛けます。
(当然、軽くですよ!)
攻撃したり(刺激する)、逃げたり(おもちゃが)することで猫を刺激するのです。
攻撃されることで、猫は闘争本能に火がつき、ファイトを燃やします!
「やられたらやり返す」それが猫の遊びです。
猫が追っかけるだけ、攻撃するのが猫だけの遊びよりも、猫のほうも攻撃されて反撃するほうが遊びに多様性がでます。
元々、猫の兄弟どうしの遊びではお互いに噛みついたり猫パンチしたりしながらの狩りの練習をします。
それは攻撃したり、攻撃されたりの遊びです。
「くいつきが悪いな~」「乗ってこないな~」と思ったら、猫じゃらしなどのおもちゃで挑発するといいです。
すると猫は闘争本能をかきたてられて、くいついてきます。
我が家では、ハッピーのノリが悪いときは釣り竿式の猫じゃらしで“痛くないよう”に攻撃します。
すると、反撃に転じてきます!
「やったな~!」
「こんにゃろ~。仕返しだ~!」
ってな感じです!
やったことの無い人は試してみてください。
(ただし、顔などに衝撃をあたえないでください)
《子猫がより楽しむ遊ばせ方のコツ7》
猫遊びキーワード = 『人間がさせたいことよりも猫がしたいこと』
猫は疲れると走らなくなったり、ジャンプしなくなります。
そのときは無理をせず、猫に合わせて猫がその場で出来るじゃれ合いで遊ぶことです。
つまり、走ったりジャンプせずに「ダラダラとじゃれあい」の遊びにもって行くことです。
猫との遊びで重要なのは、猫の気分と体力(身体能力)に合わせることです。
決して、人間の都合で遊ばせないことです。
人間が“させたいこと”で遊ぶのではなく、猫の“したいこと”を察して遊ぶことです。
猫は気分屋なので、「このおもちゃで遊ぼう」と人間が思っても、違うものや違う方法に興味を持つことも多いです。
そんなときは猫に合わせて遊ぶことです。
強制的に人間側の都合で、犬のように人間に従わせないことです。
そう言った意味で、「複数のおもちゃ」「複数の遊び場」「複数の遊ぶ方法」があることが大切です。
我が家のハッピーは、父ちゃん(わたし)の手もおもちゃと見なされています。
わたしが手で蛇のようなしぐさをします。
(いわゆる蛇拳です。)
すると、離れた場所にいても飛びついて攻撃してきます。
両手(両足?)で手をガッと掴み、牙で噛みつき、猫パンチを繰り出し、猫キックを「これでもくらえ~」とばかりにやってきます。
こちらも猫の兄弟がするように、手でハッピーに噛みつくようなしぐさや突っつくようのことをします。
すると、ハッピーはさらに興奮して、攻撃を激しくしてきます。
ある意味、猫じゃらしなどよりも興奮しています。
ただし、“あま噛み”とは言え、ときには痛いこともありますのでご注意ください。
こうした遊びで猫が強く噛んだりした場合は、必ず「痛いよ!」などと声を出してください。
「声を出す」ことが「それ以上はダメ」という猫の合図なのです。
声を出すと猫は噛まなくなります。
くれぐれもケガにはご注意を!
《子猫がより楽しむ遊ばせ方のコツ8》
猫遊びキーワード = 『数回に1回くらいは成功体験を』
猫じゃらしやネズミのおもちゃで遊ぶのはいいのですが、いつまでたっても猫がおもちゃ(ネズミなど)を捕獲できないで、飼い主さんのほうが勝ち誇ったように「どうだ~」となってしまっては、猫が面白くありません。
数回(3回に1回くらい)に1回くらいは捕獲成功となるように手加減しましょう。
そして大事なことは、そのときに「褒めること」です。
我が家では、ハッピーがネズミ(おもちゃ)などを捕まえると「そうな~!」「そうだね~!」「ハッピー、上手だね~!」とほめ言葉を連発します。
ほめ言葉を言いながらハッピーの頭などを撫でてあげます。
犬じゃないんだぞ、と思うかもしれませんが、猫だってほめてもらえば嬉しいんです。
(顔にだしませんけど)
また、猫は捕獲に成功すると獲物をくわえて他の場所へ持って行こうとします。
実は、ここが重要です。
猫科の動物は捕食するとその場で獲物を食べることはせず、外敵から身を守り安心して食事ができる場所へ運んで食事をします。
その習性は家ネコ(飼い猫)にも残っています。
猫は獲物を捕らえて、別の場所に運ぶ。
これで狩りが完了するのです。
ですから、猫がおもちゃなどを運ぶことを邪魔してはいけません。
別の部屋、部屋の端っこ、自分の小屋などに運んだら、そこでほめてあげるのです。
そのためには、ずっと飼い主が勝利するのではなく、猫に花を持たせてあげましょう。
猫は得意げに獲物を運ぼうとします。
こうしたことが猫の狩りの本能を刺激する猫遊びなのです。
【市販のおもちゃだけが遊び道具ではない】
《猫が勝手に選ぶおもちゃ》
我が家のハッピーは、「メモ用紙などの紙を小さく丸めたもの」と「一口チョコの包装紙(ビニール)を丸めたもの」に強く興味を持ち、喜んでおもちゃとして遊んでいます。
特に「一口チョコの包装紙(ビニール)を丸めたもの」は大好きで、私がチョコの包みを開けようとすると寝ていても起き出して寄ってきます。
「とうちゃん、それ頂戴!!」
ってな感じです。
「一口チョコの包装紙(ビニール)を丸めたもの」をどうして猫が欲しがるのか?楽しいのか?というと、「子猫の弱い猫パンチでも勢いよく飛び出す」からです。
さらに「自分の口にくわえられる」からです。
市販のおもちゃ(ボール)だと子猫の弱い猫パンチでは、ゆるく動き、距離も大きく動きません。
猫が喜ぶのは「速く動くもの」と「大きく動くもの」です。
ですから、「一口チョコの包装紙(ビニール)を丸めたもの」は子猫にとって簡単に素早く飛ばすことができるおもちゃなのです。
また、小さくて軽いので子猫の小さな口でも加えて運ぶことができます。
我が家のハッピーは、猫パンチをしてサッカー選手のように飛ばして遊び、飛んだ先に行って咥えて別の場所へ運び、ポトッと落としてまた猫パンチをして飛ばす、という遊びを何回か繰り返して自分で遊びます。
また、私が包装紙を指でゴンパチして勢いよく飛ばすと、ダッシュして追いかけます。
(その姿は笑えます)
《飼い主の手も猫にとってはおもちゃとなる》
先ほども述べましたが、我が家では「私の手」もハッピーのおもちゃです。
私が手で「蛇」のような形を作り、いまにも襲い掛かるように挑発すると、必ず「やったろか~!」と、手に飛び掛かってきます。
猫パンチ!
噛みつき!
猫キック!
と攻撃技のラッシュです。
もちろん“あま噛み”ですが、それでも成長して歯が大きくなると、痛いときがありますから、そのときは「声をだす」ことです。
猫の兄弟同士の遊びでも、相手が強く噛んだときに噛まれたほうが声を出すと、噛むのを辞めます。
それが猫の暗黙の合図だからです。
ですから、飼い主さんが自分の手を使って遊ぶときに痛いほど噛むときは声を出して注意を与えるのです。
(洋服越しだと少し痛くありませんが、袖がボロボロになる可能性がありますのでご注意ください)
この遊びは「天敵との戦いの練習」です。
猫はハンターとしての本能を持っていますから、戦う遊びが意外に好きなのです。
(そもそも狩りの疑似体験が闘いですけど・・・)
このように各家庭の猫の個性でおもちゃ以外に、猫が自分でおもちゃと認定するものがありますから、それを飼い主もおもちゃとして認めてあげることです。
猫は犬と違って自分の好みを通したいという気持ちが強いものです。
おもちゃ選びも猫次第です。
【まとめ】
ここにあげたキーワードを沿うようにすれば、きっと飼い猫との楽しい時間を過ごせると思います。
また、ここにあげた方法はいわゆる「コツ」なので、各家庭、猫の個性、飼い主の個性、環境の違いで遊び方は千差万別だと思います。
それぞれの家庭で、飼い主と愛猫とが独自の遊びを見つけることが大切だと思います。
「遊び」は、飼い猫との身体と心の成長には欠かせないものです。
「遊び」は、飼い猫との楽しいコミュニケーションの時間です。
「遊び」は、愛猫と飼い主との大切な思い出です。
愛猫と楽しいときをお過ごしください!
最後までお読みいただき、ありがとうございました。
