2020年08月14日

『可哀想そうなのはどっち? 保護された犬猫とペットショップで売られている犬猫』





【犬の飼育数を制限】

ペットを愛する人たちにとって、とても気になるニュースがありました。


環境省の検討会で、一部の悪質な業者から動物を守るため、飼育できる数に上限を設ける案が取りまとめられました。(8月12日)


検討会では、悪質な一部の業者から犬や猫を守るため、動物愛護法に基づく省令の作成を進めているということです。


背景には、一部のペットショップやブリーダーによる劣悪な環境でペットが飼育されていることがあります。


検討会での焦点は、ペットショップやブリーダーが飼育できる犬の数だといいます。


検討会は12日、最終案が取りまとめられ、犬の場合、「ブリーダー(1人)は親犬を15匹まで」「ペットショップは従業員1人につき、犬20匹まで」を飼育の上限としました。

また、猫の場合は「ブリーダーは25匹」「ペットショップは30匹」が飼育上限とされます。


その他にも、繁殖の回数やケージの広さ、爪の手入れが適切に行われているかなども取り入れられました。



ニュースでは、埼玉県のとあるペットショップのバックヤードが映し出されていました。

そこには小さなケージや段ボールに入れられた犬や猫が窮屈そうにしています。


これを見たとき私も「可哀想」と思い、胸が痛みました。

この話題そのものは、別のブログに譲るとして、今回は犬猫について普段思っていることを書いていきたいと思います。




あなたは家族としてのペットを保護団体などから譲り受けますか?

それともペットショップで購入しますか?


これについては個人的な価値観が相当入りこむので、おそらく正解はないだろうと思います。

新型コロナウイルス感染症により、自宅で過ごす時間が増えた影響でペットを求める人が増えているようです。



ペットの代表である犬猫を迎い入れるには大きく言って3つでしょう。

1.捨て猫、捨て犬を保護して飼う。
2.保護団体、行政、ブリーダーなどから里親として譲り受ける。
3.ペットショップで購入する。

1の捨てられた犬猫や飼育放棄された子犬・子猫、迷子の犬猫と出会って保護するのは偶然でしかなく、出会いをつくり出せるものではありません。

ただ、このケースの場合、ほとんどが猫です。

ですから、積極的にペットを迎い入れようとすると2又は3の方法に頼るしかありません。



保護団体から譲り受けるか、ペットショップで購入するか、

どちらにしましょうか?


どちらにするかは、個人の事情と考えなので、どっちがいいというのではないと思います。

ですが、実際は、どちらかに偏った考えをもってどちらかにしている、というのが実情ではないでしょうか?



保護団体から里親として譲り受けることにこだわっている人のなかには、こんな考えの人もいます。

「ペットはお金を出して購入するものではない」

「ペットショップなどは犬猫を適正に飼育していないから買いたくない」

「悪質なブリーダーがいるからペットショップでは買いたくない」

「捨てられたりした犬猫が可哀想だから保護された犬猫をもらいたい」



逆に、保護団体等ではなくペットショップで血統証付きの犬猫を購入する人たちの中には、こう考えている人がいるようです。

「どうせ買うなら毛並みのいいペットを飼いたい」

「ペットもステイタスのひとつだ」

「ペットショップでしか犬猫を手に入れられない」


これ以外にもいろいろな考えはあると思います。


保護団体の活動は大変素晴らしいものだと思います。

動物を保護する活動をしている人たちは、捨てられたりした犬猫を可哀想だと思って保護し、新しい飼い主を探すことで犬猫の幸せをつくり出そうとしています。


ですが、こうした人たちのなかには、ペットショップで犬猫を購入することに嫌悪感を持っている人がいます。


こうした人たちの考えには、保護された犬猫が可哀想だと思う一方で、ブリーダーによって繁殖され、ペットショップで販売されている犬猫を可哀想だと思っていない節があるように思えます。


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あなたは「なんらかの理由によって保護されて里親を待っている犬猫」と「ペットショップで購入者(飼い主)を待っている犬猫」のどちらが可哀想だと思いますか?


もちろん考え方はいろいろあるし、正解はないと思います。

ですが、私は思うのです。


保護されて新しい飼い主が現れるのを待っている犬猫よりも、ペットショップで購入者(飼い主)を待っている犬猫の方が可哀想かもしれない、と。


個人や団体によって保護された犬猫は、それなりの環境で育てられます。

ですが、ペットショップで飼い主を待たざるを得ない状況に置かれてしまった子犬、子猫は、狭い空間に閉じ込められて、愛情を注がれることもなく幼少期(犬猫の)を過ごします。


お金を出して犬猫を手に入れることに嫌悪感を持つ人もいますが、お金や悪質なブリーダー、悪質なペットショップ業者と犬猫への感情は分けて考えるべきだと思います。


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先日、上記のニュースに関するコメント欄を読んでいたら次のような意見がありました。

悪質なブリーダーがいる。

悪質な業者がいる。

だから、ペットショップでは犬猫を購入したくない。


これは、悪質なブリーダーと悪質なペットショップへの怒りの感情を、そのまま犬猫へと結び付けてしまったのではないでしょうか?


ブリーダーによって繁殖させられた子犬や子猫たちは、早い時期に母犬、母猫から引き離されて、ペットショップに売られていく。

狭い空間に入れられて展示される。

きっと子犬、子猫は自分の置かれた状況を理解していないでしょう。

でも、愛情が欲しい。


ペットショップで売られることになった子犬、子猫になんの罪があるでしょうか?



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悪質なブリーダーの撲滅のためにペットショップで購入するのを止める。

それは一見すると動物を思ってのことのように思えますが、本当にそうでしょうか?

ペットショップで飼い主を待つ子犬、子猫の気持ちや将来を考えてのことでしょうか?



悪質なブリーダーや悪質なペットショップを無くすことは、購入しないという選択肢しかないのでしょうか?

それは違うのではないかと私は思うのです。

悪質なブリーダーや悪質なペットショップへの抗議や改善は違った形で行わねばならないと思います。


それにどんな業種でもそうですが、悪質な者は少数です。



ビジネス、お金儲けにされているからと言ってペットショップの犬猫を否定することは、本当に犬猫のためでしょうか?


もちろん、不要に繁殖させるというビジネス的行為は動物にとってよくありません。

それを止めさせようと検討会が作られたのですから。


この問題は深く、大きく、また人間社会のなかで未開の地の分野です。

1回の記事で語り尽くせません。




【ペットショップでしか犬猫を手に入れられない人がいる】

現実は、ペットショップでしか犬猫を手に入れられない人たちがいます。

それは

「ひとり暮らしの人」

「高齢者」

などです。


上記の2つのタイプの人に保護団体は里親として譲ってくれません。

それは犬猫の幸せな生活と人生(?)を考えてのことだと思いますが。

そこに起業家精神が足りないと思うのです。


たんに「一人暮らしの人はダメ」と言って、ではそれをどう克服したら一人暮らしの人が里親になって、引き取ってくれる人が増えるか、という発想がありません。


ですから、一人暮らしの人や面倒な保護団体の手続きを嫌う人は必然的にペットショップでペットを購入することになります。


ここにビジネス世界でいうところの「客を逃している」現象が起きています。

保護団体の活動が変われば、もっと里親になってくれる人が増え、飼い主が見つかる犬猫が増えるのです。

保護団体はみすみす里親になってくれる人を逃しているのです。

もちろんなんでもかんでもいいというのではありませんが。


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【人間側の視点、人間側の立場でなく犬猫の立場で考える】

大切なことは、人間側の論理でなく、自分がその犬、その猫になったらどう思うか、と考えることではないでしょうか?


親猫ごと引き取って里親を探すとしても、いつか親猫は我が子(子猫)と引き離されてしまいます。

また、子猫は母猫にあえなくなります。

その気持ちを考えた人がいるのでしょうか?


もし、人間の親子のように考えたら、とても辛くて引き離せない、となるのではないでしょうか?


でも、そこに引き取られた先で幸せに暮らせるということがあってはじめて引き離せるのだと思います。

それでも、結局、それは人間の勝手な論理でしかないのです。


人間は結局、人間の立場で犬と猫のことを考えることが多いのです

それでもそれは動物への愛だと思いますが。


人間って、素晴らしい反面、他の動物から見れば傲慢な一面も持ち合わせている生き物ではないでしょうか?


難しい話です。


今回、私が言いたかったことは、ペットショップで飼い主を待つペットには何の罪もない

逆に保護された犬猫よりも、可哀想なのではないか?

ということです。


悪質なブリーダーとショップへの怒りと飼い主を待つ犬猫への感情は分けて考える必要がある、ということです。



最後までお読みいただき、ありがとうございました。






posted by チャミーの父ちゃん at 12:52| Comment(0) | 犬と猫のニュース | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2020年07月03日

『猫が公務員?! ~猫に敬意と愛情を注ぐ紳士の国イギリスの話~』



『猫が公務員?! ~猫に敬意と愛情を注ぐ紳士の国イギリスの話~』


猫の公務員がイギリスにいることを知っていますか?

猫好きなら当然ですよね!


そんなイギリスの猫たちを紹介します。




【正式な公務員資格を持つたち】

イギリスに公務員として働く猫がいるというと、知らない日本人はちょっと驚くと思います。


ダウニング街10番地などには「首相官邸ネズミ捕獲長」と呼ばれる勇敢な(?)猫たちがいます。

正式名称は「グレートブリテン及び北アイルランド連合王国首相官邸ネズミ捕獲長」というなんとも長ったらしい役職名がついています。

(ダウニング街10番地は首相が居住する官邸の住所)



役職名が示すように彼ら(猫たち)の仕事はネズミ退治です。


ダウニング街では昔からネズミが多く住みついていたため、その対策として猫をネズミ捕獲兼ペットとして「雇う」という習慣が1500年代初期からあるのです。

1924年からは「首相官邸ネズミ捕獲長」として正式に「雇用」されているのです。


なんと、驚き!

給料は?

有給休暇はあるのか?



〈殺し屋の猫たち〉

ネズミが出て困るというのは、日本の都市部ではいまではほとんど聞かなくなりました。
(それでもネズミはいると思います)

でも、欧州では石造りの古い建物が多いのでネズミがでるのでしょう。


2015年のレポートでは、1年間で実に11万ポンド(日本円にして1571万円)がネズミ駆除費として使用されたといいますから、ネズミ退治はイギリスにとって深刻な問題なのですね。


そんな深刻なネズミ退治に貢献しているのが、ネズミ捕獲長の猫たちなのです。

その歴史は古く、創設は16世紀。

ヘンリー8世の時代に、トマス・ウルジー枢機卿が執務室に猫を伴っていたことが起源とされています。

ですから、かれこれ4世紀の歴史を持っているということです。


ネズミ捕獲長の彼らは、「殺し屋としての本能」を認められ、雇用されている歴史と由緒ある猫たちなのです。



〈補足説明〉

ダウニング街は、イギリス・ロンドン中心部のホワイトホールに位置する街区。

ダウニング街は、いわゆるイギリス首相官邸を示す代名詞となっている。


首相官邸は、ダウニング街10番地。

財務大臣官邸は、ダウニング街11番地。

院内幹事長官邸は、ダウニング街12番地。



役職名に関しては「ネズミ捕獲長」という呼び名を「主席ネズミ捕獲官(Chief Mouser)」と呼ぶことがあるようです。




【趣味は散歩と昼寝のラリー】

ラリー(Larry)


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ふさふさとした毛並みが立派な茶と白色のトラ猫のラリーは、元々野良猫。

ネズミ捕獲長の「シビル」が2009年に死去したのを受け、2011年に動物保護施設「バタシー・ドッグス・アンド・キャッツ」からやってきた猫です。

官邸で暮らすようになったラリーですが、昼寝が大好き。

昼寝と散歩を自由に楽しんでいる様子から「殺し屋としての才能がない」と嘆かれています。


2012年にはジョージ・オズボーン財務相の愛猫フレイアが新ネズミ捕獲長として就任。

フレイアが2014年に官邸を去るまで、ラリーは彼女とその座を分かち合ったといいます。


2015年にキャメロン首相が官邸を去るときに残した言葉は有名です。

「ラリーは公務員であり、一家のペットではない。これからも首相官邸で勤務を続ける」


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なかなか憎い言葉をはきますね。

日本人には言えない台詞かも。




【働き者で紅茶好きのパーマストン】

パーマストン(Palmerston)


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ラリーの登場から数年後に外務省へやってきたのがパーマストン

パーマストンは、タキシード猫と呼ばれる手足が白色の黒猫


外務省内でラリーのような専属ネズミ捕獲長を、と望まれて就任が決まったのだ。

彼もまた動物保護施設「バタシー・ドッグス・アンド・キャッツ」出身の猫。

「大胆で社交的」な性格が選ばれた理由だという。

名前の由来は、19世紀に外務相や首相を務めたパーマストン卿にちなんでいる。


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ですが、首相官邸のラリーとは“犬猿の仲”で、夜な夜な激しい権力闘争(ケンカ?)をしているところを報道機関に目撃されているとか。


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そんなパーマストンの好物は、なんと「紅茶」だそうです。

さすがイギリスの猫って感じでしょうか。

パーマストン、は官邸猫の中でも高い人気を誇る猫なのです。




【サービス精神旺盛なハンサムキャットのグラッドストーン】

グラッドストーン(Gladstone)


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ラリーやパーマストンに影響を受けた形で、財務省の元事務次官代理ジョン・キングマン氏が、これまた「バタシー・ドッグス・アンド・キャッツ」から迎えたのがグラッドストーン。

グラッドストーンは、全身真っ黒の正真正銘の黒猫


グラッドストーンは就任1カ月で6匹のネズミを捕獲する大活躍を見せたとか。


施設では「ティミー」という名で呼ばれていたそうなので、改名ということでしょうか?

施設にいるときは「早食い」でその名をとどろかせた、といいます。

(要するに食いしん坊なのか?)


グラッドストーンという名前は、19世紀に財務相を務め、後に首相になったウィリアム・ユワート・グラッドストーンにちなんだ立派な名前です。


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グラッドストーンはいつも、赤と白の水玉蝶ネクタイをつけたオシャレな猫でもあります。

きっと英国紳士のつもりなのでしょう。

(つもりなんていうと、グラッドストーンが怒りそうです)




【広い管内を親子でパトロールするイービー&オジー】

イービー(エヴィ)&オジー(Evie & Ossie)


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内閣府にいるのは親子猫イービーとオジー

こちらは、動物保護施設「ザ・シリア・ハモンド・アニマル・トラスト」の出身。

イービーとオジーは内閣府のオフィスからは出ずに、4楷建ての建物の中を親子で走り回っているとか。


口元と足の白い白黒猫がイービー(母猫)。

フサフサした毛の黒猫が息子のオジー


イービーの名は、初の女性事務次官エブリン・シャープから、オジーの名は、公務員が特別委員会の証言を行う際などに用いられる規定を策定したエドワード・オズマザリーから取られたものだそうです。



いずれの猫たちも、世話をしているのは専用のスタッフのようです。




【猫が社会とともにあるイギリス】

イギリスって、素晴らしいな~と思います。


猫に公務員資格を与える?

日本では考えなれないことでしょう。

そこにはユーモア精神と英国の騎士道精神が横たわっていて、なおかつ猫と人間が共存しあう思想と習慣があります。


そこには、猫の存在価値を認め、猫という生き物を大切にし、ある種の敬意を表しながら、愛情をもってともに暮らす姿があります。


また、猫につけられた名前をみると、日本とは違った文化があるようです。

それは政治家を尊敬する国民性です。

イギリスという国では国の指導者である首相や大臣などの政治家という職業の人たちが尊敬されている、ということがネズミ捕獲長の名前から読み取れます。


日本で「晋三」とか「太郎」とか「百合子」などという名前が猫につけられることは、無いかな~と思います。

(あくまでも可能性のこと)


それと動物保護施設の役割が良い!

日本の保護猫を保護する団体は、里親探しはしますが、それ以外の方法が眼中にないようです。

日本においても、もしかしたら、イギリスの保護団体のように里親探しだけではない猫の役割や仕事を探してみるのもいいのかなと思います。



また、ネズミ捕獲長のという職業を正式に国家が認めている、という点も素晴らしい。

まさに猫と人間の共存する理想的関係といえるでしょう。


日本の首相官邸や議事堂でネズミが出るかどうかは知りませんが、たとえネズミが出たとしても、「じゃあ猫に退治させよう!」という発想がまず出てこないでしょう。


日本人は発想が貧相なのかな、と思ってしまいます。

紳士の国イギリスに我が日本も学ぶべき点があるということでしょう。


日本の猫たちの地位向上を願います!



最後までお読みいただき、ありがとうございました。




posted by チャミーの父ちゃん at 13:13| Comment(0) | 犬と猫のニュース | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2020年06月06日

『国内で14年ぶりに狂犬病が発症! 愛犬に予防接種を必ず受けさせよう!』




【国内で14年ぶりに狂犬病の患者が確認された】

愛知県豊橋市は今年2月にフィリピンから来日した人が市内の医療機関を受診し、狂犬病と確認されたことを発表しました。

日本国内で狂犬病の患者が確認されたのは14年ぶりです

豊橋市は年齢や性別、国籍などは公表していません。


ですが、「来日」した人のようなので、日本国籍ではない、つまり日本に定住している人ではないかもしれません?


この患者は5月11日足首に痛みがあり、その後、腹痛やおう吐などの症状が出たため、18日に市内の医療機関を受診し、集中治療室に入院しました。



なぜ狂犬病とわかったか? というと、

患者の検体を国立感染症研究所に送って検査したところ、22日狂犬病の感染が確認されたということです。

この患者の家族の話では、去年9月ごろにフィリピンで犬に足首を咬まれたと言っています。


私見ですが、新型コロナウイルス感染症で大騒動のこの時期だからこそ、検体の検査などをしっかり行ったのかもしれませんね。



狂犬病という怖い病気は、日本においてはほぼ根絶しています。

ですが、過去には日本においても1950年代までは狂犬病に感染した犬が存在していました。

それが1950年に「狂犬病予防法」が施行されたために、国内の犬による狂犬病の発生がなくなりました。


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ただ、犬ではなく人の事例がいくつかあります。

1970年にネパールで感染した1例。

2006年にフィリピンで別々に感染した2例。

などがあります。


いや~驚きましたね!

まさか狂犬病の発症事例が日本で出るなんて!




【狂犬病とは?】

《狂犬病とは?》

狂犬病は新型コロナウイルス感染症と同じでウイルス感染する病気です。

ウイルスに感染した犬や猫などにかまれることで感染します


ですが、人から人へ感染することはありません

つまり、狂犬病ウイルスを持つ動物に咬まれた人だけ発症する感染症ということです。


また、狂犬病にかかった哺乳動物に咬まれた部位から唾液に含まれる狂犬病ウイルスが侵入することで感染します。

つまり、狂犬病は犬だけではなく、他の哺乳動物に咬まれた場合にもありうるということです。(狂犬病ウイルスを持っている動物ということ)

哺乳動物の中でも症例の90%以上は犬に咬まれたことが原因です。


また感染してもすぐにワクチンを接種すれば発症を防ぐことができますが、ワクチン接種をしないと多くは1ヶ月~3ヶ月、長い場合は1年以上たってから発症することがあります。


ここがやっかいですね。

旅行などで海外に行き、そこで犬などにかまれたとしても、時間がたってしまうとすっかり忘れていることもありますから。

ただ、医療機関で受診すれば、海外渡航を訊かれると思います。




《狂犬病の怖いところ》

新型コロナウイルスは怖いが、狂犬病に対して恐怖感を持っている日本人は今現在ほとんどいないでしょう。

それは狂犬病の予防接種が義務化され、国内で発症する(国内の原因で)ことがないからです。


ですが、犬や猫を飼っている人はある程度の知識を持っていることは必要であると思います。


狂犬病の怖いところは、「発症すると有効な治療法がなく、ほぼ100%死亡する」

ということです。

狂犬病は致死率100%と言われている感染症なのです。


致死率100%って、ありえねー!

怖い!


でも、今回のような海外で動物にかまれるなどがない限り、国内で狂犬病に罹患することはほぼないと思います。

そう考えると安心。




《狂犬病の症状》

発症するとどうなるのか?

狂犬病が発症すると、強い不安感一時的な錯乱などの精神症状や痙攣麻痺などの神経症状が出ます。


もう少し詳しく述べると、

全身の脱力感不快感発熱頭痛などのインフルエンザの症状と非常によく似た症状で始まります。

これって、新型コロナウイルスとも似ていますね。

咬まれた部位の違和感を感じ、チクチク感かゆみを伴うことがあります。

その後、急性神経症状期として不安、混乱、焦燥感などの脳炎の症状が見られるようになり、進行すると異常行動、幻覚、水を怖がる恐水症状や風を怖がる恐風症状などの症状が現れます。


お~こわっ!



注意する必要があるのは潜伏期間です。

新型コロナウイルス感染症やインフルエンザと違って、潜伏期間が非常に長いのが狂犬病の特徴です。

潜伏期は、1ヶ月~3ヶ月とされています。

最長で8年後に発症した事例も報告されています。

今回確認されたフィリピンからの来日者も犬に咬まれてから約8ヶ月経過しての発症です。




《狂犬病はどこで感染する?》

日本においては狂犬病の予防接種が行われているため、国内の犬による狂犬病発症はほぼないと考えられます。

ではどこで感染するのか?

実は、オーストラリア、ニュージーランド、アイルランド、スウェーデンなどのごく限られた国を除いてほぼ全ての国で流行しています。


WHOの発表によれば、年間59000人が狂犬病によって亡くなっていると試算しています。

しかもその6割はアジア地域で起こっています。

アジアでも特にインドで感染者が多く報告されています。




《狂犬病の治療法は?》

狂犬病に対する治療薬はなく、症状に応じた対症療法・支持療法が行われます。

つまり、実質的に狂犬病ウイルスを撃退することは出来ない、ということです。

狂犬病にかかってしまったら、ほぼ治療はできずに命を失う、ということを意味しています。

ある意味では、新型コロナウイルス感染症よりも怖いのでは?


ただ、若干ですが、これまでに狂犬病の生存例が20例に満たないほどあるようです。

ですが、年間約6万人もの命を奪っているとすると、20例というのは無きがごとき数、奇跡的な生存と言えるかもしれません。




《狂犬病の対策は?》

日本国内においては狂犬病予防法により、狂犬病予防接種が義務化されているので、犬を飼っている人がきちんと予防接種をしていれば、国内で狂犬病が発症することはありません。


ですが、ですが・・・!


なかには、狂犬病予防をしない飼い主さんがいると聞きました。

ほんのごくわずかな人であるとは思いますが、犬を飼うなら絶対に狂犬病予防のワクチン接種は行うべきです。


なぜなら狂犬病は致死率100%ですから、予防接種しないということは、誰かを確実に殺してしまう可能性を完全に否定できないからです。

(ただし、それはものすごく低い確率ですが・・・)



狂犬病の予防接種は、生後90日を過ぎると狂犬病ワクチンを打つことが義務化されています。

犬を飼っている人は必ず行いましょう。




【新型コロナウイルス感染症による自粛の影響】

通常であれば、この時期に狂犬病ワクチン接種をほとんどの人が行っていると思われますが、今年は新型コロナウイルス感染症の影響で少し心配があります。


それは外出自粛の影響で、ついつい狂犬病の予防注射をしていない飼い主さんがいることです。

外出自粛中は後で行おうと思っていたのに、自粛が解除されたことで、すっかり予防接種を受けることを忘れてしまう人がいるようです。


致死率100%の狂犬病の発症を防ぐ唯一の手段が予防接種です。

忘れずに予防接種を行いましょう。


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【犬を飼うすべての人へ】

この記事を書いている途中で思い出したのですが、ずいぶん前に私も犬に咬まれたことがありました。


それはたぶん・・・、20年くらい前でしょうか?

それくらい時間が経っているから狂犬病にかからなかった、ってことかな?(笑)

(一応そのとき病院に行きました)


新型コロナウイルスがいま世界を席捲しているように、ウイルスには国境はありません。

現代社会は貿易、交通、流通などが世界中に広がり、つながる社会です。

狂犬病ウイルスが密輸や何らかの事故等によって日本に侵入する可能性は完全に否定できません。


世界中には多くの感染症が存在します。

エボラ出血熱、ノロウイルス感染症、風疹、デング熱、腸チフス、マラリア、インフルエンザ、また過去にもスペイン風邪、アジア風邪など。


この中で人類が克服できた感染症は天然痘だけなのです。

つまり、人類は発生したウイルス感染症を抑えることはできたが、克服することは出来ていない、ということです。


現代医学をもってしても解決できないのが感染症なのです。

ここに現代科学の限界があります。


ですが、きちんと毎年狂犬病の予防注射をすることで日本国内では狂犬病を防ぐことはできます。

また、狂犬病の多くがアジア地域で主に犬に咬まれたことから発生しています。

アジア地域に旅行などする場合は、犬に限らず動物に咬まれないよう注意をする必要があります。

狂犬病ウイルスを保有しているのは犬に限りません。

そして、どの動物、どの個体が狂犬病ウイルスを保有しているか見た目ではまったくわかりません。

とにかく咬まれないようにするしかありません。



最後に、狂犬病ウイルスは人から人へ感染しません

ですが、感染した人の唾液にはウイルスが含まれているので、濃厚接触した人は速やかにワクチン接種をすることが重要です。


外国では、日本のような清潔な国柄ではなく不衛生な社会を形成していたり、狂犬病ウイルスの予防接種を完全に行っていない国があります。

海外への渡航の際は気をつけなければなりません。

また、こうした知識を知っていることはとても大切です。


友人が自然動物と接触する可能性がある渡航をするなら「狂犬病に注意してね」「動物に咬まれないように注意してね」などと注意を促すことも大切ではないかと思います。


日本の事例からすると、フィリピンは要注意です。

(フィリピンを悪者にするつもりはありませんが・・・)

またインドなどアジア地域への渡航は気をつける必要があります。


「愛するとは理解することである」

という言葉があります。

犬を愛することは「犬に関することを知ること(理解)」だとも言えます。


だって、好きな人ができたらその人のことをいろいろ知りたいと思うでしょう?


狂犬病に関することを知ることは、愛犬を愛することに繋がると私は思います。



お読みいただきありがとうございました。





posted by チャミーの父ちゃん at 13:21| Comment(0) | 犬と猫のニュース | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2020年05月30日

『2つの顔を持つ子猫「ビスケッツ&グレイビー」と「フランク&ルイ」の話』




【2つの顔を持つ子猫「ビスケッツとグレイビー」】

アメリカオレゴン州の農場で2つの顔を持った子猫が生まれたことをご存知ですか?


オレゴン州で農家を営むキングさん一家の飼い猫「キーンリー」から生まれた子猫6匹のうちの1匹が普通とは違う猫だった。


子猫は、2つの鼻、4つの目、2つの小さな口を持っていた。

でも脳幹は1つだった。

それぞれの顔で食べたり吸ったり、「ミャオ」と鳴いていた。


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このような猫は「顔面重複奇形」というとても珍しい先天性疾患を持つ猫なのです。


子猫は、「ビスケッツ&グレイビー」と名付けられました。


2つの顔を持つ猫は、ローマ神話のヤヌス神にちなんで「ヤヌス猫」と呼ばれます。



ヤヌス神とは、

ヤヌス(Janus)は、ローマ神話の出入り口と扉の守護神

前と後ろに反対向きの2つの顔を持つのが特徴の双面神。

物事の内と外を同時に見ることができる神。

1年の終わりと始まりの境界に位置し、1月を司る神でもある。

つまり、ヤヌス神とは、「入口の神」「物事の始まりの神」「1月の守護神」なのです。


英語で言う1月(January)の語源(ヤーヌス)となった。

ローマ神話の神は、多くがギリシャ神話に端を発しているが、ギリシャ神話にヤヌス神に相当する神はいません。




2つの顔を持つ子猫が生まれることは稀にあります。

だが、残念なことにヤヌス猫が1日以上生き延びることは極めてまれなのだ。


ビスケッツ&グレイビーは、飼い主さんの愛情を受けて必死に生きました。

最初、とても元気な様子を見せていたビスケッツ&グレイビーでした。


ですが、生後3日後に、ビスケッツ&グレイビーは天国へ旅立ちました。


飼い主のキングさんは、たった3日半の命だったビスケッツ&グレイビーへの思いを語った。

「間違いなく贈り物です。神は何か理由があって、この小さな奇跡を私たちの人生にもたらしました」

キングさんは、一緒に生れた元気な兄弟猫たちは手ばなしても、この猫だけは手元に残すことにしていたのです。


(YAHOOニュースより)




〈ビスケッツとグレイビーは神からのギフト〉

正直、初めてこのヤヌス猫を見た瞬間は、ドキッとしました。


人間は普段見慣れないものに警戒心や恐怖心を抱くものです。


ですが、飼い主のキングさんは、2つの顔を持つヤヌス猫として生まれたビスケッツ&グレイビーを受け入れ愛した。


私は思う。

ビスケッツ&グレイビーの存在とキングさんの気持ちには、多くの人たちが学ぶ何かがあると。


猫が好きな人であっても、もし、2つの顔を持つ子猫が生まれたら、すぐに安楽死させたり、放置して育てなかったり、捨ててしまったりする人もいるでしょう。


見た目には美しいとは言えないかもしれません。

顔が2つもあるなんて、気味が悪い、と思う人もいるかもしれません。

たとえ猫が好きなひとであっても。


でも、キングさんはビスケッツ&グレイビーを神からのギフトとして愛情を注いだ。

感動という陳腐な言葉では表現できないことです。




【2つの顔を持つ猫「フランクとルイ」】

ビスケッツ&グレイビーは残念ながら短命でしたが、アメリカマサチューセッツ州で暮らす1匹の猫(ヤヌス猫)は長年に渡って多くの人に愛されてきた。


マサチューセッツ州ウースターのマーサ・スティーヴンスさんの愛猫もヤヌス猫でした。

2つの顔を持ち、どちらも個性があるため、「フランク&ルイ」と名づけられました。


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フランク&ルイを看た獣医師は「この猫はそう長く生きられない」と告げたという。

しかし、フレンドリーな性格のフランク&ルイは、なんと15年も生きたのだ。


フランク&ルイのようなヤヌス猫が長く生きた例は滅多にないこと。

フランク&ルイは、12歳の時にギネス世界記録に登録された

(2006年「ギネス・ワールド・レコーズ」)


ですが、高齢となり癌にかかってしまった。

飼い主さんのスティーヴンスさんは「苦しむことが予想される」との獣医師の説明を聞いて、安楽死を選択した。


フランク&ルイは、15歳で天国へ旅立った。


飼い主のスティーヴンスさんは、縁があれば、また同じような境遇の猫を飼いたいと考えていると述べた。



〈フランクとルイを愛したスティーヴンスさんは愛猫家の理想的存在〉

二つの顔を持つヤヌス猫を飼うことだけでも尊敬に値するのに、私はスティーヴンスさんの言葉から深い愛の姿を学びました。

「また同じような境遇の猫を飼いたい」


簡単には吐けない言葉、重い台詞であると思う。


自分だったらどうだろう?

と考えると、トラ柄が良いとか、白猫は可愛いとか、そんなことを思ってしまう。


考えてみれば、猫が家族だとするならば、そんなことはなにも価値がないことなのかもしれません。

だって、我が子が生まれたときに美男子でないからがっかりしたとか、美人じゃないから育てる気が薄れた、などと思う親はいないでしょう。

我が子が生まれたことに感謝し最上級の喜びを感じるはずです。


スティーヴンスさんも、きっと“我が子フランク&ルイ”へ無償の愛を注いだと思うのです。




【本当に猫を愛するとは?】

猫を愛するってなんでしょうか?

見た目の美しさ。

優雅なしぐさ。

血統書。

毛並み、色。


でしょうか?


私は猫を愛することと人間を愛することは共通していると思っています。

その人が猫をどう愛するかは、自分以外の人間をどう愛するか、と同じように表れていると思います。


猫の価値を見た目で判断している人は、他人も見た目や肩書などで判断しているのではないでしょうか?


でも、ビスケッツ&グレイビーの飼い主のキングさんとフランク&ルイの飼い主のスティーヴンスさんは、見た目ではなく、猫の魂そのものを愛したのだと思うのです。



愛にも「深い愛」と「浅い愛」があるように思います。

愛にも「強い愛」と「弱い愛」があるように思います。


人が猫を愛する、その愛にもいろいろな色と形があるように思えます。

ビスケッツ&グレイビーの飼い主さんであるキングさんとフランク&ルイの飼い主のスティーヴンスさんは、ヤヌス猫を神からのギフトと受け止め、愛情を持って育てた。

(ビスケッツ&グレイビーは残念ながら短命でしたが)


猫好きの人たちの中で、どれだけの人が同じことができるでしょうか?


生まれたから仕方なく育てるのではなく、神からのギフトとして、見た目に惑わされずに、猫の命を尊いものとして受け止めて育てる。


私は、そこにキリスト教の精神を見た気がします。


ビスケッツ&グレイビー、そしてフランク&ルイが天国でめぐり逢い、楽しくじゃれ合う風景を期待したいと思います。


そして、またそれぞれが飼い主のもとへ生まれ変わってくることを願います。



お読みいただきありがとうございました。





posted by チャミーの父ちゃん at 12:34| Comment(0) | 犬と猫のニュース | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする