

【総合栄養食と一般食の違いは?】
キャットフードは「総合栄養食」と「一般食」の二種類に大きく分けられます。
総合栄養食とは、猫の健康を維持するために必要な栄養素が満たされているとペットフード公正取取引協議会が証明したフードで、フードの他に新鮮な水さえあれば生命の維持ができるというものです。
「一般食」には「総合栄養食」、副食には「一般食」とするのが基本です。
「一般食」には「総合栄養食と与えてください」「おかずタイプ」などと表示されています。
また完全なおやつ用食品はラベルに「間食・猫用スナック・おやつ」などと表示されているので適切に使い分けることが大切です。
【ウェットタイプとドライタイプ、どちらを選ぶ?】
フードを購入するときには、まずラベル表示を見て総合栄養食を選ぶことを優先しましょう。
ウェットタイプで一般食表示のものは、主食にはしないほうがいいのです。
〈ウェットタイプ〉
水分含有量が75%以上のフードのことです。
排尿量を増すことが出来るので、結石になりにくいです。
特徴は、
食感がよく食いつきが良い。
素材感がある。
水分が多いので意外に早くお腹が空く。
値段は高め。
開封後の保存が効かない。
〈ドライタイプ〉
水分含有量が10%以下のフードのことです。
通称“カリカリ”。
水を多めに飲まないと尿路に結石ができやすい。
特徴は、
腹持ちが良い。
値段は手頃。
開封しても日持ちが良い。
小麦やトウモロコシなどの穀物を多く含むものはアレルギーの原因になることもあります。
【酸化や劣化、賞味期限は?】
フードについては賞味期限や開封後の劣化についても注意が必要です。
ウェットタイプのフードは、開封後はどんどん鮮度が落ちるので、その日のうちに食べきるのが望ましいです。
ドライフードは、開封後も密閉して保管すれば1ヶ月程度は食べられます。
ただし、その間に風味は失せていきます。
空気にふれたり、光にあたったりすることで脂質が酸化して過酸化脂質となってしまいます。
過酸化脂質は、消化器疾患やアレルギーの原因となる可能性があります。
高温・多湿でも酸化は進み劣化します。
ドライフードの出しっ放しは避け、食べ残しは早めに捨てて新しいものに交換しましょう。
【フードの原材料をチェック】
愛猫の健康を守るためには、フードの原材料などをチェックすることが大切です。
飼い主として大事なことは、毎日愛猫にあげているフードにどんなものが含まれているかを知っておくことです。
市販品のパッケージには原材料名と成分が必ず記載されています。
ドライフードには数えきれないほどの添加物が多数記入されています。
チェックすべきポイントは、
「原材料」「合成着色料」「酸化防止剤」の3つです。
まず原材料は、具体的にマグロ、カツオ、牛肉、骨抜きチキンなど、食材がしっかり記載されているものを選ぶことです。
「肉類」「家禽類」などと曖昧に記載されているだけの場合、バイプロダクトや4Dミートと呼ばれる肉の副産物(骨や皮、内臓、くず肉など廃棄物同然のもの)が材料に含まれている可能性があります。
そして記載されている添加物がなるべく少ないものを選ぶことです。
【有害性のある添加物も多いので注意が必要】
人間の食品の添加物は「食品衛生法」によって432種類の添加物が規制されていますが、「ペットフード安全法」では、たった4種類しか規制がありません。
実際には、ペットフードには一般の人に用途が分からない無数の添加物が使用され、いわば使い放題となっています。
添加物の主なものには合成着色料と酸化防止剤の2つがあり、天然由来素材でない限りどちらでも猫にとっては有害なものです。
合成着色料には発がん性の危険が指摘されています。
酸化防止剤は主にドライフードの資質の酸化を防ぐために使われ、とくに合成型の酸化防止剤であるエトキシキンは農薬であり、人への使用は認められていません。
BHTやBHAの酸化は発がん性が指摘されています。
これらを含むフードを長年食べ続けることは、猫の健康に良くありません。
毎日与えるフードにどんなものが含まれているのかを、しっかりチェックしてあげましょう。
【一言アドバイス】
その1
カリカリは空気を抜いて密閉容器で保存する。
冷凍庫ではカビが生えることもあるので、食べきれない分は冷凍庫で保存しましょう。
その2
猫の体は穀物を消化しにくく、アレルギーや肥満の原因となります。
出来るだけフードに穀物が含まれないものを与えましょう。
【まとめ】
・主食には、総合栄養食を与える。
・尿路結石を防止するには、ウェットタイプのフードが良い。
・ドライタイプのフードを与えている場合は、水を多く飲まないと尿路結石が出来やすくなる。
・カリカリの場合、開封後は密閉して酸化を防ぐ。
(冷蔵庫ではなく冷凍庫で保管する)
・出来るだけ穀物を含まないフードを与える。
・添加物の少ないフードを選ぶ。
お読みいただきありがとうございました。
