

急に食欲が落ちたら病気が心配!
【猫は強いストレスで食欲が落ちる】
猫はナイーブな動物で、ストレスが原因で食欲をなくしてしまうことも多いです。
ストレス要因でよくあるのが環境の変化です。
たとえば住み慣れた家にいても、新入りの猫がやってきたり、他の猫の匂いをつけたお客さんがくるだけでも、神経質な猫なら大変なストレスになってしまいます。
自分のテリトリー(なわばり)を侵される不安を覚え、それがストレスになるのです。
家の改築やリフォームもかなりストレスですが、自分の居場所が確保され、飼い主さんが寄り添ってさえいれば、猫も不安が紛れます。
最も警戒すべきなのが引っ越しで、移動のストレスや、まったく違う環境に置かれる不安から逃げ出してしまうこともあるので注意が必要です。
猫は、飼い主家族の構成や関係を読み取る名人でもあり、新たな同居人が来れば、この家にふさわしい人物がどうかまで読み取ります。
その最たる証明は、赤ちゃんがやって来たときです。
猫は有無を言わず赤ちゃんを受け入れ、最重要の存在としてそっとニオイを嗅いだり、そばで見守ったりします。
【病気による食欲低下を疑う】
食べることこそ健康の源だと思って間違いありません。
よく食べる猫ほど生命力が強く、心身共に健康で長生きすることが多いです。
それだけに愛猫の食欲がないときは心配になります。
食事の時間に声をかけても、食べずに寝床でじっとしているようなときは、体を冷やさないように保温し、吐き気がなければ少量の水を与えます。
水も食事も欲しがらずに顔を背けるようなら、無理強いはしないことです。
食欲低下を起こす病気には、消化器系、泌尿器系など幅広くあり、口内炎や歯周病でも食べなくなります。
数日続いて心配なときは、まず病院で検査を受けるのが安心です。
ほかに、誤飲、誤食や植物などによる中毒、熱中症、ケガなどで痛みがあるときも食欲低下は起こります。
猫にとっては「食べたくない」こと自体が異変です。
体調不良なときも猫はニャアと返事をしてゴロゴロ喉を鳴らし、飼い主への気配りを見せますが、それで油断せず、愛猫の体に何が起こっているのか知ることが大事です。
【異常に食欲があるのにやせる】
たくさん食べても太らない猫はいます。
身体能力が高く、常に突っ走っている若い猫であれば、カロリー消費が高く、たくさん食べても太りません。
ただし、食欲があっても急に背骨や腰の骨が見えるほどやせてきては心配です。
成猫や8歳以上でそのような症状なら、甲状腺機能亢進症や糖尿病の疑いがあります。
動きが活発でむしろ元気になったように見え、攻撃的になったり、落ち着きがなく見えたりしたら、甲状腺の病気が疑われることを知っておいてください。
糖尿病の初期にも、異常に食欲が増し、食べているのに急にやせてくることがあります。
後に食欲もなくなってから病気に気づくことがあるので、そうなる前に愛猫の異変に気がついてあげたいですね。
【甲状腺機能亢進症とは】
原因は、甲状腺の腺腫様過形成の結果、甲状腺ホルモンが過剰に分泌されて起こる病気です。
甲状腺過形成の原因ははっきりわかっていないため、いまのところこの病気の有効な予防法はありません。
ごくまれに甲状腺癌によって発症する場合もあります。治療は、抗甲状腺薬剤を投与する内科の治療法と、腫大した甲状腺を切除する外科療法があります。
【まとめ】
「ご飯を食べたくない」
「食欲が異常にある」
「急に食欲が落ちた」
これらは病気の可能性があります。
愛猫の健康は「食べる」から。
愛猫の健康を守りましょう。
お読みいただきありがとうございました。
