
猫の肥満に気をつける。
【猫の肥満が増えている】
愛猫の健康を守るためには、「体重の増減を放っておかない」ことがとても大事になります。
「痩せぎ」「肥満」どちらも問題ですが、最近の傾向として肥満の猫が増えています。
体重測定を習慣化し、ブラッシングやスキンシップの際に、猫の体全体に手で触れることが大切です。
背骨や骨盤の突起が手にゴツゴツ感じられたり、肋骨にはっきり触れるようだと痩せ過ぎです。
逆に太り気味だと体の丸みや脂肪の厚みが手に伝わってきます。
急に痩せる原因として、口内炎や歯肉炎などで食事が取れないことや内臓の病気が考えられます。
【1日の食事の適正量を守る】
人間と同じで、1日の消費エネルギーよりも食事で取るエネルギー量が上回っていれば、猫は次第に太っていき、下回っていれば痩せていきます。
1日に与える食事の基本料は、フードのパッケージに書かれていますが、猫の年齢や環境によって活動量は変わるので、定期的に体重測定をして、愛猫の適正な食事量を割り出すようにしましょう。
【理想体重の120%超えは肥満】
室内飼いの運動不足から、肥満傾向の猫が増えています。
肥満とは「正常体重(理想体重)の120%以上になった体型」をいいます。
正常体重は、1歳になった頃の体重と言われているので、1歳の誕生日の体重を記録し、真上と真横からの写真を撮っておくと、その後の「太った、痩せた」の判定基準として利用できます。
肋骨がわからず、ウエストラインのくびれがないなら、肥満となります。
【減量は週1%下げるペースで】
肥満は糖尿病をはじめ、肝リピドーシス(脂肪肝)、口内疾患、関節炎、皮膚病などのリスクを高めることが分っています。
もし愛猫が肥満と判断され、減量に取り組むときは、1週間で1%程度の減量のペースを目指してください。
体重が6㎏であれば、0.06㎏(60g)ほどを1週間で減らすことです。
急に体重を落とすよりも緩やかな体重減少を目指します。
総カロリーを減らし、肥満対策用の腹持ちのよい療法食を与えるなどで対処します。
室内での運動量を増やすための工夫も大事です。
遊び時間を5分増やすだけでも違います。
猫にとっては余計なお世話ですが、健康を守るためには大切なことになります。
【飼い主の意識を変える】
結局、愛猫の肥満を防ぐのは飼い主となります。
かわいいからついついあげ過ぎてしまうと思いますが、肥満になると様々な病気の要因となりますから、猫にとって良いことはありません。
飼い主にとっては、愛情があるから食事やおやつをあげてしまうのですが、そこをグッと我慢することが大切です。
猫は自分でダイエットはしませんから、飼い主が猫の健康を守るしかないのです。
「太っていて可愛い」と言うこともあるかもしれませんが、人間の肥満と同じで、太っていて良いことはありません。
逆に飼い猫の寿命を縮めているかもしれません。
猫の体重管理にまず必要なのは、飼い主の意識を変えることなのです。
お読みいただきありがとうございました。
