2019年05月24日

『メスの老犬がかかりやすい病気(乳腺腫瘍)』






『メスの老犬がかかりやすい病気(乳腺腫瘍)』


【メスの老犬に最もよく見られる腫瘍】

メスの老犬に最も多く見られる腫瘍が「乳腺腫瘍(乳がん)」です。

メス犬の場合は、腫瘍の約半分をこの乳腺腫瘍が占めます。


腫瘍は硬いものもあれば、柔らかいものもあります。

色も肌色、赤色、黒色、茶色とさまざまです。


良性と悪性があり、犬の場合は50%が悪性です。

悪性の場合は、転移の危険性があるので早期発見が必須となります。


メスにできることが多い腫瘍ですが、オスにもまれに発症することがあります。



〈症状〉

・乳腺にしこりができる。(しこりの大きさ、形はさまざま)

・進行すると、発熱、食欲不振、散歩を嫌がるなどの全身症状が出る。

・犬は6~10個の乳房を持っているので、次々にかかる可能性がある。

・放置しておくと、自壊して血膿が出てくる場合がある。


注)通常、乳腺腫瘍が発症していても初期の段階で犬自身が気にすることはありません。


悪性の腫瘍では多くの場合、腫瘍が大きくなるスピードが早く、乳腺腫瘍では1~2ケ月で倍以上の大きさに成長してしまいます


悪性の腫瘍は、リンパ節から肺やお腹などに転移する可能性があるので命に関わります。


特に、急激に現れた3㎝以上の大型のしこりは悪性の可能性があります。


小さく単発の腫瘍は良性の可能性が高く、1㎝以下であれば手術によりほとんど根治します。



〈原因〉

エストロゲン、プロゲステロンなどの女性ホルモンが関与しているといわれています。

肥満になっていると乳腺腫瘍のリスクが高まります。



〈治療〉

内科的に直すことは難しいため、外科的に治療します。

具体的には、しこりの周りの乳腺を手術により摘出します。

場合によっては両方の乳腺を摘出することもあります。


腫瘍が良性でも悪性でも、米粒大の腫瘍のときに手術をしていれば、あまり転移することがなく、その後は良好に過ごせます。


腫瘍の発生に気がつかず、かなり大きくなってから手術すると、取り切れないことがあるので早期発見が何より重要です。



〈診断〉

血液検査、レントゲン検査、針生検査(しこりに針を刺して細胞を取って顕微鏡で見る)などによって診断します。



〈予防〉

高齢になれば、避妊手術をしていない犬の半分以上が乳腺腫瘍になる可能性があります。

避妊手術をして卵巣を摘出しておくと、乳腺腫瘍になりにくいといわれています。

避妊手術は、卵巣と子宮を取るだけで、乳腺はとりません。


1回も発情が来ないうちに避妊手術をしておけば、乳腺腫瘍になる確率は0.05%まで下がります。

(1回目の発情が来る時期は、生後7ケ月~1歳くらいです)


1回目~2回目の発情前までに避妊手術をすると、8%になります。


2回目の発情以降に避妊手術すると、26%まで上がってしまいます。


3回目の発情以降に避妊手術を行っても、乳腺腫瘍の抑制効果はありません。



つまり、1回目の発情が来ないうちに避妊手術をすることで、メス犬の乳腺腫瘍をほとんど防ぐことができるのです。


どうして1回目の発情前に避妊手術をすると乳腺腫瘍を防げるかというと、乳腺の芽を摘むことになり、乳腺が発達しないので乳腺腫瘍が起こりにくくなるからです。


また、避妊手術をすることは、乳腺腫瘍に限らず卵巣、子宮などの病気の予防効果があります。


ですから、いちばんの予防は避妊手術です。


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【かかりやすい犬種】

プードル、チワワ、ヨークシャーテリア、ミニチュアダックスなどの純血種の小型犬が比較的乳腺腫瘍にかかりやすい犬種です。



【手術に掛かる費用】

腫瘍の摘出手術(手術1回、入院2日間)でかかる費用は、約9~10万円くらいです。



【早期発見のポイント】

1 乳腺に米粒大のしこりがないか日ごろから触診する。

2 妊娠していないのに、乳房から分泌物が出ている。


早期発見のためには普段から愛犬のお腹を触ってあげることがとても重要です。


しこりをイボと勘違いして放置するケースもあります。

見た目だけではイボと悪性の腫瘍は区別できません。

メス犬のお腹に小さくても何らかの異物(しこりやイボのようなもの)があれば動物病院へ連れて行くことをお勧めします。

その結果、悪性の腫瘍でなければ安心して愛犬と暮らせます。

しかし、万が一腫瘍だったのに放置してしまうと腫瘍がどんどん大きくなって病気が進行してしまいます。

最悪は転移して命を落とすことになります。


スキンシップを兼ねて普段から愛犬のお腹を撫でる習慣をつけ、違和感があればすぐに診断してもらいましょう。



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posted by チャミーの父ちゃん at 14:18| Comment(0) | 犬の病気と健康 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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