
犬の病気(白内障)
【犬の病気(白内障)】
白内障は、水晶体が白く濁り、ものがみえづらくなる病気です。
目の中の水晶体の一部や全体が白く濁った状態をいいます。
犬の白内障は遺伝によるものが多く、実際にどのようにして水晶体のタンパク質が変性して濁るのか、詳細はわかっていません。
進行すると失明の危険があります。
【症状】
・犬の黒目のところが濁り、白っぽくなってきます。
・初期のうちはなかなかわかりづらいですが、室内ではわからなくても、明るいところで見て濁りに気づいたりします。
白内障が進行すると、水晶体の白く濁る程度が強くなり、視覚障害が出てきます。
柱や壁などによくぶつかるようになったり、段差につまずいたり、階段の昇り降りや暗いところで動くことを嫌がったり、ちょっとした物音にも驚くようになったりと、視覚障害による行動異常が起こります。
【原因】
目の中に水晶体と呼ばれる透明なところがあります。
いわゆるレンズの部分です。
目が見えるということは、角膜から光が入り、水晶体を通って網膜に図を結ぶということです。
水晶体が濁ると見えなくなります。
その原因は、加齢によるもの、糖尿病によるもの、外傷、日光などです。
犬は他の動物よりも白内障になりやすいと言われています。
【治療】
根本的な治療には、外科的治療法が必要となります。
外科的に手術をして、水晶体を人口の水晶体に変えれば視力は回復します。
高齢の犬は、麻酔のリスク、入院のストレスなどの問題があります。
人間の場合は、目からの情報が8割以上と言われています。
犬は人間より嗅覚や聴覚が発達しているので、目が見えにくくなっても他の五感で補うことができますので、人間の失明とまったく同じと考える必要はありません。
手術をしない場合は、点眼治療が一般的です。
治るわけではありませんが、進行を抑えることができます。
多少視力が落ちても、日常生活にはさほど支障はないようです。
ただし、目の間に急に手を出したりすると怖がることもあるので、接し方に注意しましょう。
【費用】
片目で20万円前後の手術代がかかります。
(動物病院によって違います)
【予防】
早期発見により、薬で病気自体の進行や症状の発現を遅らせることができますので、定期的に健康診断を受けることが大切です。
自宅では、犬の目の色、行動異常などのチェックをこまめに行います。
黒目の部分が白い、視覚障害に伴う行動異常などの気になる症状が見られる場合は、早めに
動物病院で白内障の検査を受けましょう。
糖尿病からくる白内障は、たくさん水を飲み、たくさんオシッコをするなどの症状があるので、そういう症状が出たら、よく観察してください。
外傷による白内障は、目が傷ついているわけですから、痛みで目をちゃんと開けないことなどがあります。
犬の目がある付近に、刺さるようなものがないように注意しましょう。
【かかりやすい犬種】
アフガンハウンド
アメリカン・コッカー・スパニエル
イングリッシュ・コッカー・スパニエル
キャバリア・キング・チャールズ・スパニエル
シェットランド・シープドッグ
シーズー
など。
【早期発見のポイント】
・夜道を散歩させていると転びやすい。
・よくものにぶつかる。
・知らない場所に行くと震える。
・階段から落ちる。
・ちょっとした物音に怯える。
日頃から愛犬をよく観察しましょう。
どんな病気でも、早期発見が第一です。
お読みいただきありがとうございました。
