

メスの老犬がかかりやすい病気(更年期障害)
【避妊がいちばんの予防】
飼い犬が幼齢期に避妊・去勢手術をすれば、高齢になってからのメス、またはオスの疾患は防げることが臨床的にわかっています。
メスの場合は、初回の発情の前に手術をすると、99.5%乳腺腫瘍を予防できます。
メスの場合、子供を産もうが産むまいがシニア世代に入ってしまうと、婦人科系の病気になる可能性があるのです。
〈避妊手術の時期〉
発情が1回も来ないうちに行うようにしてください。
発情が来る前だと乳腺が発達しないので乳腺腫瘍になりにくいのです。
避妊手術の時期としては、生後4か月~10か月くらいの間に行います。
〈予防できる疾患〉
乳腺腫瘍、子宮蓄膿症、更年期障害など
【更年期障害】
犬は一般的に1年未満で発情期を迎えます。
犬の女性ホルモンである2種類(エストロゲン・プロゲステロん)は卵巣で分泌されますが、高齢期になると極端に分泌が少なくなり始めます。
犬の女性ホルモンである2種類(エストロゲン・プロゲステロん)は卵巣で分泌されますが、高齢期になると極端に分泌が少なくなり始めます。
更年期障害は生殖機能の衰えによって引き起こされます。
一般的な犬の更年期は、6歳~7歳以降に訪れます。
【症状】
「発情の間隔があく」
半年に1回だった生理の頻度が8か月、1年と延びていきます。
久しぶりの生理の後は病気になりやすいものです。
「発情中の分泌液が少ない」
若いころは悩まされた分泌物が、それほど出なくなります。
「発情中の分泌物が多い」
いままでに比べ多い分泌量が、1か月以上続くことがある。
また、イライラや落ち込みなどの人間に共通する症状も見られます。
【治療】
犬の更年期障害は人間と違って、犬のホルモン量を測ったり、ホルモン剤を飲んだりという治療はしません。
つまり、犬の更年期障害の治療法は確立されていないのです。
逆に、ホルモンが出ないように卵巣を取り除く方向に進んでいます。
卵巣を切除すれば、女性ホルモンが分泌されませんから、当然ながら更年期障害にはなりません。
【予防】
いちばんの予防は避妊手術です。
避妊していれば更年期障害になることはありません。
避妊していない場合は、発情がしばらくなかったのに急にやってきた時などのタイミングで検査を行います。
血液検査をして、白血球が多くなっていれば、子宮などが感染症を起こしていることが疑われます。
エコー、レントゲン検査などで子宮に膿などの体液が溜まっているかどうかがわかります。
【早期発見のポイント】
1 食欲がない。食べていてもダラダラと食べる。
2 陰部の辺りをしきりになめる。
3 散歩に行きたがらず、よく寝ている。
4 腹部を触ると怒る。
特に生理の期間が延びたり、生理の量に変化があった場合は注意が必要です。
愛犬が6歳過ぎたら日々こうしたことを観察して、異変に気がついてあげましょう。
*少しでも異変があるようでしたら、早めに動物病院に連れて行きましょう。
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